今回は京都のつい行きたくなる「節分祭」で有名な寺社仏閣について、寺社巡りが趣味の筆者が解説していきます。
「京都の節分祭で有名な神社やお寺に行ってみたい!」
「そもそも節分のとき神社やお寺では何をしているんだろう?」
という人にも分かりやすく解説していきます!
京都の「節分祭」で有名な寺社仏閣はここ!
京都の”節分祭”で有名な寺社仏閣は以下の5つです。
- 吉田神社
- 壬生寺
- 平安神宮
- 八坂神社
- 聖護院門跡
それでは、これらの神社の節分について詳しく解説していきます!
吉田神社|宵闇の神社を鬼が駆け抜ける!そして燃え盛る札!
まず京都で一番大掛かりな節分祭をしている吉田神社について解説していきます。
吉田神社では京大のほど近くにあり、八百万の神様が祭られています。
吉田神社の節分祭では2月1日から節分当日まで境内にとどまらず参道まで屋台がにぎわっています。
吉田神社の節分祭で目玉となる行事は鬼やらいと火炉祭です。
鬼やらいでは鬼に扮した人がうなり声とともに出る様子が迫力満点で、子供が泣き出すほどです。
そして黄昏時、いかにも鬼が出そうな時間なのがまたいいんですよ。
間近に境内を駆けていく鬼を見ていると「本当に鬼はいるのだ、そして追い払われたのだ」と思えます。
火炉祭では奉納されたお札が夜通しお焚き上げされます。こちらも目前にすると圧巻ですし、真冬なのに炎の熱で少し暑さを感じるほどです。
壬生寺|鬼は舞いながら楽しく追い払いましょう
次に壬生寺について解説します。
壬生寺の節分では、壬生狂言という無言狂言(太鼓や笛が鳴る以外は身振り手振りでの演技)を観覧することができます。
敷居の高さを感じる人もいるかもしれませんが、鬼を追い払う、というシンプルなお話なので心配はいりません!
筆者も以前観覧したのですが、どこかコミカルでクスっときました。
また、壬生寺の節分祭では、厄除けに大きなお皿の焼き物に願掛けを書くことができます(有料)。
こちらはなんと、壬生狂言の演目のクライマックスで次々と割っていくのです!
重ねられた焼き物(炮烙)が一気に落とされる様子はなかなかにスペクタルでした。
平安神宮|平安の都の鬼やらいを再現
次に平安神宮について解説します。
平安神宮は平安京の内裏(宮中)を再現した神社で、京都三大祭の一つ、時代装束を身にまとった人々が練り歩く時代祭が有名です。
そんな平安神宮では節分祭も平安時代の宮中行事を再現したものになります。
四ツ目のお面を付けた人(方相氏と言います)が四方で魔除けの梓弓を鳴らし、「鬼やらう!」(鬼を追い払う、の意)と掛け声を上げていく姿はさながら平安京にいるかのようでした。
八坂神社|舞妓さん、豆をプリーズ!
八坂神社は京都の人に「八坂さん」と呼ばれることからもわかるように、京都、特に祇園界隈の人にとって特別な神社です。
八坂神社の祭事としては、こちらも京都三大祭のひとつである「祇園祭」が有名ですが、他の年中行事全般についても祇園と共にあります。
祇園と言えば舞妓さん。八坂神社の節分の時も舞妓さん達が豆まきをしてくれて、華やいだ気持ちになれます。
手元に福豆の袋があると「戦利品」としてどこか自慢したくなりましたね。
聖護院門跡|鬼「改心したので一緒に豆まきします!」
最後に一風変わった節分がみられる聖護院門跡を紹介します。
聖護院門跡というのがそもそも修験道にまつわるお寺で、節分祭においても山伏たちが鬼を調伏します。
調伏が終わったら鬼は改心した、ということで「鬼は外」はなしで「福は内」のみとなり、鬼も山伏もそろって豆まきを行うようになります。
それまで建物の中でドスドスと暴れ回っていたのに、調伏してきた相手達と仲良く豆まきしてる(結構ノリノリ)様子に楽しい気持ちになれました。
節分祭ではどんな事が⾏われるの?
節分というと豆まきのイメージが強いと思います。
実際神社では豆まきをしているところも多くありますが、春分に際した「厄除け」としてもう少し広範囲に捉えるとよいかと思います。
具体的には病や心に巣食う「鬼」を祓うために鬼に扮した人を追い払う「鬼やらい」や、お札を燃やすお焚き上げ、などです。
そして節分祭は京の都全体についても「東の八坂神社」「鬼門(北東)の吉田神社」「裏鬼門(南西)の壬生寺」「北西の北野天満宮」の四方を固めて鬼を追い払う効果があるのです。
京都という地域では平安の昔の魔除けが息づいている、というのはなかなか感慨深いものがありますね。
京都の節分祭で有名な神社仏閣 まとめ
今回は京都の節分祭で有名な寺社仏閣について解説しました。
要点をまとめると次の通りです。
・本来節分とは春分を迎えるにあたっての厄除けである
・節分の神社やお寺では鬼やらいやお焚き上げといった催し物が行われる
・京都の節分は平安京全体の厄除けとして四方の鬼を払うようになっている
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