この記事では、京都の学問の神様「菅原道真公」が祀られている神社についてご紹介します!
学問の神様でもあり、日本三大怨霊の一人としても伝わる菅原道真公。
本記事では
「京都で菅原道真公が祀られている神社はどこ?」
「菅原道真公が祀られている神社には、一体どんなゆかりがあるの?」
といったあなたの疑問にお答えします!
京都の「菅原道真公」が祀られている神社5選
道真公が左遷された太宰府で亡くなった後、平安京で数々の天災や不幸な出来事が起こり、祟りと恐れられたことは有名な話ですね。
平安京があった京都には、天皇の勅命で創建された由緒ある天満宮や、菅原家ゆかりの土地に建てられた神社がたくさんあります。
怨霊を鎮めるため、道真公を祀った神社は、天満宮と呼ばれます
今回はその中から、次の5社をおすすめしたいと思います。
- 北野天満宮
- 菅原院天満宮神社
- 菅大臣神社
- 水火天満宮
- 錦天満宮
それぞれの神社の特徴について、詳しく解説していきます。
北野天満宮|道真公が怨霊から神になった、全国天満宮の総本社!
まずは合格祈願で有名な北野天満宮です。
全国から受験生が参拝に来る神社ですが、京都の人からも「北野さん」「天神さん」と呼ばれ、親しまれています。
北野天満宮は、全国の天満宮の総本社です。
北野天満宮創建のきっかけを作ったのは、巫女であり道真公の乳母でもあった多治比文子でした。
宮中で天災や不幸な出来事が相次いでいた時、道真公が文子の夢枕に立ち、自分を北野の地で祀って欲しいと言ったのだそうです。
怨霊から神様となった道真公ですが、当初は雷神として祀られていました。
道真公が優秀な学者であったため、次第に学問の神様として信仰されるようになったそうですよ!
北野天満宮は梅の季節がおすすめ
北野天満宮は梅の名所でもあるので、参拝するなら梅苑が公開される時期(2月上旬~3月上旬)が最もおすすめです!
道真公が育った邸宅には梅の木があり、道真公は幼い頃から梅の花を愛し、梅を題材に詠んだ歌もたくさん残しています。
道真公の誕生日であり命日でもある25日は、毎月北野天満宮で「天神市」が行われ賑わいますが、2月25日には「天神市」に加えて「梅花祭」も行われます。
芸妓さんや舞妓さんが、茶の湯のお点前を披露してくれる華やかな行事ですので、是非一度は参加したいですね。
菅原院天満宮神社|菅原家の邸宅跡に建つ「烏丸の天神さん」
菅原院天満宮神社は、京都御所の西側、下立売御門の向かいに位置します。
道真公の祖父の代からの邸宅「菅原院」があったった場所ですが、道真公亡き後は「歓喜寺」というお寺が建てられ、道真の菩提を弔いました。
現在の菅原院天満宮神社となったのは、その歓喜寺が移転してからのことです。
菅原道真生誕の地として、誕生の際に産湯として使われたという井戸も残っていますが、生誕の地にはいくつかの説があります。
元々の井戸は枯れてしまったそうで、現在の井戸は6メートル離れたところを再度掘り起こしたものですが、同じ水脈の水を飲むことができます。
道真公と同じ水を飲めば、なんとなく頭が良くなったような気がするかもしれませんね!
お守りや絵馬も可愛い神社で、参拝する人も多いです。
地下鉄丸太町駅を出てすぐなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
菅大臣神社|「東風吹かば…」道真が梅の木に別れを告げた地
菅大臣神社も、菅原道真公生誕の地と言われる場所の1つです。
祇園祭では鉾が立ち並ぶ、四条烏丸の交差点の南西に位置するエリアで、この一帯にも菅原家の邸宅がありました。
平安時代の貴族が持つ土地は広大だったのですね!
飛梅の地
道真公が太宰府へ発つ前、この場所で「東風吹かば」の歌を詠み、太宰府に着いてみるとその梅の花びらが道真の元まで飛んで来ていた…。
そんな言い伝えがあるため、「飛梅の地」と呼ばれています。
また、道真公が英才教育を受けた菅原家の私塾「菅家廊下」もこの神社の一帯にありました。
道真公ととても縁の深いエリアですが、オフィス街の裏にあるので、祇園祭の時期以外はひっそりとしています。
静かな境内で、太宰府に発つ道真に思いを馳せたいですね。
水火天満宮|道真公の霊が降り立った?水難火難除けの神社
水火天満宮は、京都市上京区の神社で、地下鉄鞍馬口駅から西に10分ほど歩いたところにあります。
醍醐天皇の勅願によって道真公を祀った、水難火難除けの神社です。
延暦寺の尊意僧正が、神社建立のため道真公の神霊を勧請したとされ、境内には道真が降り立ったと言われる登天石があります。
尊意僧正は、菅原道真の仏教学の師とされている僧侶です。
登天石は最初からこの場所にあったわけではないそうです。
道真の怨念により氾濫する鴨川に尊意僧正が祈ると、鴨川が二つに分かれこの石の上に道真公が立って出てきた、とされています。
尊意僧正との問答の末に道真公は天に登っていき、その石を運んで神社の境内に置いたのが登天石だとか。
水火天満宮も、観光地からは外れた場所にあり、堀川通りに面しているとはいえ、ひっそりとしています。
春には境内の紅しだれ桜がきれいなので、ぜひその時期に立ち寄ることをおすすめします。
錦天満宮|京都屈指の繁華街に道真が祀られている理由
錦天満宮は、京都の繁華街「新京極」の中にあり、京の台所「錦市場」を東側から見守る神社です。
鳥居がビルに突き刺さる珍スポットとして、テレビなどで見かけたこともあるのではないでしょうか。
なぜこんなところに道真公が祀られているのかと不思議に思いますよね。
実は、錦天満宮は最初からこの場所にはありませんでした。
先にご紹介した菅原院天満宮神社の土地(菅原院)にあった歓喜寺が、六条河原院に移転する際、道真を祀って鎮守社としたのが錦天満宮の起こりです。
ちなみに六条河原院とは、源氏物語の光源氏のモデルと言われる「源融(みなもとのとおる)」の邸宅で、清水五条の辺りにありました。
天満宮が現在の位置に移ったのは、さらにその後、豊臣秀吉の大胆な都市計画によるものです。
今は「錦の天神さん」と呼ばれて、お買い物ついでに気軽に立ち寄れる錦天満宮。
意外な場所にありますが、道真公にしっかりとゆかりのある神社だったんですね。
道真公の使いとされる牛の像
狭い境内ながら、道真公のシンボルである梅の木や、道真公の使いとされる牛の像もあります。
撫でると頭が良くなる、撫で牛です。
なぜ使いが牛かというのは、道真公が丑年だとか丑の日になくなったとか、諸説あるようです。
境内には道真公の生涯や錦天満宮の歴史を無料で解説してくれる「ロボット紙芝居」もあります。
ボタンを押すだけなので、ぜひ聴いてみてくださいね!
正しい参拝方法を解説!
最後に、しっかりと菅原道真公からご利益をいただけるように、神社の正しい参拝方法をお伝えします。
神社の入り方
- 鳥居をくぐる時には一礼する
- 参道は中央を避けて歩く
- 参拝前に手水舎で手や口を清める
お参りの仕方
- お賽銭は投げ入れずにそっと入れましょう
- 鈴があれば、鳴らすことで神様への合図になります
- 姿勢を正して深くお辞儀を2回します
- 2回拍手を打ち鳴らします
- 手を合わせてお祈りをしましょう
- お祈りが終わったら、お辞儀を1回します。
神社を出る時も、振り返って一礼をしてくださいね。
基本的な参拝方法ですので、神社によっては違う方法のこともあります。
その時はお参りした神社の参拝方法に従ってください。
京都の菅原道真公が御祭神の神社 まとめ
今回は京都の「菅原道真公」が祀られている神社5選を紹介させていただきました。
それぞれの神社の特徴をもう一度まとめます!
- 北野天満宮:全国の天満宮の総本社で合格祈願と梅の名所!
- 菅原院天満宮神社:菅原家邸宅の跡地で、道真公が触れた井戸水を飲める!
- 菅大臣神社:道真公が愛し、歌を詠んだ梅の花が咲く邸宅跡!
- 水火天満宮:醍醐天皇の勅命で道真公の師が創建した水火の天神さん!
- 錦天満宮:道真公を弔った寺から移転し繁華街を守る天満宮!
京都市内の比較的アクセスしやすい場所をピックアップしましたので、京都観光の際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。