今回は、八坂神社についてご紹介と解説をおこないます!
八坂神社は電車やバスによるアクセスがしやすく、京都観光の定番として多くの方に人気がある神社です。
しかし、本記事をご覧の皆様の中には
「神社の名前は聞いたことがあるけれど、行ったことがない」
「どんな神様が祀られていて何のご利益があるのかわからない」
という方がいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、八坂神社の御祭神やご利益・歴史や文化をご紹介いたします!
⼋坂神社はなんの神様を祀っているの?
八坂神社には多くの神様が祀られていますが、も有名なのは八坂神社の主祭神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。
素戔嗚尊は、妻の櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)や子供の八柱御子神(やはしらのみこがみ)と共に本殿に祀られています。
八坂神社の本殿を取り囲むようにして非常に多くの摂社・末社が建っており、個性あふれる様々な神様が祀られています。
中でも特に有名なのが、美御前社(うつくしごぜんしゃ)に祀られている三女神や大国主社の大国主神です。
八坂神社に祀られている神様やご利益については、後ほど詳しくご紹介いたします!
⼋坂神社が祀る神様とそのご利益
八坂神社に祀られている神様と、八坂神社を参拝することで得られるといわれているご利益について解説いたします。
八坂神社の境内の中心に建つ本殿に祀られている神様が、素戔嗚尊です。
素戔嗚尊といえば、八岐大蛇(やまたのおろち)という怪物を退治した伝説が有名です。
伝説によると八岐大蛇は八つの頭と尾を持つ恐ろしい大蛇の怪物で、毎年出雲(現在の島根)に現れて生贄として娘を食べていました。
脚摩乳(あしなづち)、手摩乳(てなづち)という老夫婦には8人の娘がいましたが、1人を残して八岐大蛇に食べられてしまいました。
そして、次の年は最後の1人が食べられる番であり、老夫婦は悲しみに暮れていました。
事情を知った素戔嗚尊は、残った1人の娘を自らの妻とすることを条件に八岐大蛇を討伐することを約束し、八岐大蛇の退治に成功します。
こうして妻となった娘が櫛稲田姫命であり、素戔嗚尊と櫛稲田姫命の間には多くの子供が生まれたといわれています。
八岐大蛇という厄災を退治した素戔嗚尊の力にちなんで、八坂神社は厄除けや病除けのご利益で有名となっています。
また、夫婦神として祀られていることから家内安全・夫婦和合などのご利益もあるといわれています。
八坂神社へ参拝された際は、八岐大蛇を退治した素戔嗚尊の力強さに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
⼋坂神社の歴史・⽂化
続いて、八坂神社の歴史と文化について解説します。
八坂神社は京都四条通の東端に位置しており、平安京の東を守護する神社として長い間信仰を受けてきました。
創建の経緯に関しては諸説ありますが、平安前期に京都の市中で疫病が流行した際に祇園社(当時の名称)で祈祷が行われ、その後流行が収まったことが大きな発展のきっかけとされています。
「八坂神社」や「祇園社」といった神社は全国に2000社以上あるといわれており、素戔嗚尊を祭神とする「祇園信仰」が信仰されています。
八坂神社は全国に数ある祇園信仰の神社の総本社であり、「祇園さん」や「八坂さん」として親しまれています。
そして、八坂神社で行われる行事として非常に有名なのが、祇園祭です。
祇園祭は毎年7月に行われる京都を代表するお祭りで、東京の神田祭・大阪の天神祭とともに日本三大祭りの一つにも数えられています。
祇園祭の季節に京都を訪れて、熱気に満ちた京都の街を楽しんでみたいですね!
八坂神社の年中行事と祭り
八坂神社のお祭りについて、さらに詳しくご紹介いたします!
八坂神社では、一年を通して様々なお祭りが行われています。
例えば、七福神で有名な恵比寿様に商売繁盛を祈願するお祭り「祇園のえべっさん」や花街の芸舞妓による舞踊の奉納も行われる節分祭などが有名で、祭りが行われる日には多くの方が八坂神社に訪れます。
八坂神社で執り行われる数多くのお祭りの中でも最も大きく豪華なお祭りが、前述させていただいた祇園祭です。
祇園祭は古くは祇園御霊会(ごりょうえ)と呼ばれ、平安初期に日本各地に疫病が流行した際に災厄の除去を祈ったことが始まりといわれています。
歴史と共に規模が大きくなり、田楽・猿楽などの芸能も行われるなど賑わいのある祭りとなったようです。
現在の祇園祭では、神様が乗った神輿が通る前に道を清め祓う「山鉾巡行」が非常に人気です。
いくつもの豪華な「山」や「鉾」と呼ばれる屋台が京都の街を引かれていくさまは圧巻です!
また、山鉾巡行では鉦(かね)・太鼓・笛を使った「祇園囃子」と呼ばれる演奏が行われ、「こんちきちん」の愛称で親しまれている音色は京都の風情を感じさせてくれそうですね!
⼋坂神社での参拝・体験談
最後に、筆者が八坂神社を訪れた際の体験談を共有させていただきたいと思います。
ある晴れた8月の朝、筆者は早起きして八坂神社を訪れました。
八坂神社は京都の中心部に位置し、通常は長蛇の列ができるほど多くの観光客でにぎわう場所です。
しかし、朝の時間帯にはまだ観光客も少なく、八坂神社の境内は静かな雰囲気に包まれていました。
人気のない朝の八坂神社で、筆者は気の向くままに隅々まで境内を散策することができました。
八坂神社の境内社を巡る最中には、境内でくつろぐ猫の姿を見ることもできました。
穏やかな時間が流れていく朝の八坂神社は、人間以外にとっても心地の良い場所なのかもしれません。
お祭りなどで賑わいのある神社の姿も素晴らしいですが、静かに参拝をしたい方は早朝に八坂神社を訪れてみてください!
八坂神社の神様 まとめ
本記事では八坂神社の神様や歴史・文化について紹介してきました。
説明させていただいたとおり、八坂神社は京都に住んでいる人々とは切っても切れない関係にある神社です。
その背景には、八坂神社の御祭神・素戔嗚尊と京都の人々との間に長年紡がれてきた深い絆があるのかもしれません。
京都の夏の一大イベントである祇園祭に参加される機会があれば、ぜひ本記事を思い出していただけると幸いです。
素戔嗚尊の伝説や祇園祭が始まったきっかけを知ることで、知る前とは違った視点からお祭りを楽しむことができるかもしれませんよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。